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DXA検査とは?骨粗鬆症の早期発見に役立つ検査

DXA検査とは?骨粗鬆症の早期発見に役立つ検査DXA(デキサ)検査は、現在骨密度を測定するための最も標準的かつ信頼性の高い方法として、国内外の医療機関で広く採用されています。

この検査では、異なるエネルギーのX線(医療用に使用される放射線)を使い、骨と周囲の軟部組織を区別して骨密度を正確に測定します。主に腰椎と大腿骨を測定部位とし、骨折リスクの高い箇所の評価に最適です。

測定結果はTスコアおよびZスコアで表され、若年成人平均と比較した指標であるTスコアは、-1.0未満であれば骨密度の低下を示し、-2.5以下であれば骨粗鬆症と診断されます。Zスコアは同年代の平均と比較した指標で、年齢や性別を考慮する場合に用います。

DXA検査の最大の特徴は、放射線被ばく量が非常に少ないことです。検査に伴う被ばく量はおおよそ10〜15μSvとされており、これは胸部X線の約1/10、日常生活で浴びる自然放射線の1日分と同程度です。したがって、繰り返しの検査も、安心して受けることができます。また検査時間は15分程度で、特別な前処置も必要としないため、忙しい日常生活の中でも比較的気軽に受診できます。

ただし、検査前24時間以内にバリウムや造影剤を使用した検査を受けている場合や、カルシウムサプリメントを大量に摂取している場合は、検査結果に影響が出る可能性があるため検査前に医療機関に相談してください。また、妊娠中または妊娠の可能性がある方、腰や大腿骨頸部(股関節)を手術されている方も検査前に医療機関に相談してください。

DXA検査の結果は、骨折リスクを評価するためのFRAX(Fracture Risk Assessment Tool)とも連動して使用されることがあり、一人ひとりに合った予防・治療計画を立てる際にとても役に立ちます。

特に閉経後の女性や高齢者、ステロイド治療を受けている方など、骨密度低下のリスクが高い人々にとって、DXA検査は骨折を未然に防ぐための重要な健康管理ツールです。

健康寿命を延ばし、QOL(生活の質)を高めるためにも、定期的な検査を習慣づけるのがおすすめです。

出典
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